nobotyanのラクガキとつぶやきブログ

自由な発想、自由な表現

透明水彩の長所短所


私見だが、透明水彩には線描派と色彩派(勝手に命名)の二系統があると思われる。線描派は、例えばペン画淡彩など線の面白さを残して着彩はさっと簡単にするだけ。手軽で簡単だから旅行画やスケッチの主流になった。

色彩派は、透明水彩独特の手法、にじみやぼかし、グラデーション、重ね塗りなどその透明感を最大限に生かして色彩で表現する。

日本では透明水彩は線描派が主流で、色彩派は最近西洋から広まった感があるが、どっこい、琳派の時代から「たらしこみ」という技法があって、日本人はいわゆる水に任せて描く手法はすでに身についているのだ。

そうしてみると、日本で水彩画が根強い人気なのも当然かもしれない。

ともあれ、どちらもプロの絵をみるとセンスあるなあー、こんなの描けたらいいなあー、と思う。だが。透明水彩画は技法さえまじめに会得すれば、誰でも一定程度の絵が描けるようになる気がする。ざっくりいえば、表現技法が限られているので美感やセンスがなくても絵が作れる。お手軽で簡単、そのうえ安価で時間も食わない。

逆に透明水彩は写実にはあまり向いていないと思う。表現の幅が広く深い油絵とは比べるまでもない。透明水彩が軽く見られる所以でもあろう。

しかし歳をとって油絵を始めるのは重く負担に過ぎる。リタイヤ後の趣味として透明水彩にシニアが飛びつくも納得だ。

もっともこれらは風景画についておおく言えることで人物画については描き方がまったく異なってくる。さらにガッシュも描き方が違う。これらについてはまた考えをまとめたいと思っている。

ところで以上は「美の巨人たち」と山田五郎の動画、迷宮美術館シリーズ(NHK出版)ぐらいしか美術の素養がなく、正式な教育を受けたことのない者の意見なので。的外れなことを厚顔無恥にも書いてるかもしれない。

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